#砂季 「ここかな?」 #風菜 「おそらくな」 住宅地の平凡などちらかといえば古びた家だった #風菜 「ちわー 商品お届けに参りました」 ニコニコと人のよさそうな老人に出迎えられる #風菜 「ハンコだけください」 「はいはい ハンコね どこいったかしら ご苦労様」 嬉しそうに商品を受け取る 今渡したのは布団だった #砂季 風菜 「ありがとうございました」 車に戻る 車の荷台には時計やら置物やらさまざまな商品が置かれていた #砂季 「これ今日中におわんのか?」 #風菜 「やるだけやるしかないだろ」 #砂季 「残業は嫌だなー」 #詐欺師 「あっけなくてあくびがでるな 例えば今日30万で売った布団 あれただ店頭から一万円で買ったやつだぜ 世の中すぐに騙されるバカばっかりだ」 #砂季 「うわあ」 人のよさそうな平凡な人々の顔が浮かんでさすがに心が痛む その気持ちが口を突いて出た #詐欺師 「酷いと思うか? 別に詐欺でも何でもないんだよこれは やつらはただより多くの金を稼いで消費するのが幸せなのさ 実物の品質やら性能やらなんて何でもいいんだ もっと言えば欲しいモノなんかないんだ 私は彼らの望み通りに金を使わせてやっただけだ さらに言えばどの人間も人がいいのは表面だけさ 裏では身勝手で害悪なものだ 同情してやる必要はない 今までかかわった人間におまえの為になってくれた人間が一人でもいたか? 人間なんか最悪なクズばっかりだ」 #砂季 (まぁ本人が満足しているならこれでいいのかもしれない だが、自分はこのような買い物はしたくないものだな) #風菜 「そうだよ どいつもこいつもバカにしやがって 世の中の人間はすべて敵だ」